スウェーデン政府が勧める非常事態への備え

スウェーデン政府は、スウェーデンに住む人々に対し、日頃から災害や危機への備えを行うよう呼びかけており、そのための行政機関として、民間緊急事態庁(Myndigheten för samhällsskydd och beredskap(MSB、スウェーデン語)、Civil Contingencies Agency(英語))を置き、情報発信や訓練機会の提供を行っています。以下に、MSBが各世帯に配布しているパンフレット“IF CRISIS OR WAR COMES”の記載内容を簡単にご紹介します。
詳細は、同パンフレットをご確認ください。

(1) 災害や危機が発生した場合、水道や暖房の停止、食糧その他の必需品の品切れ、医薬品の入手困難、自動車の給油困難、交通機関の麻痺、カード支払いや現金引出しの停止、携帯電話やインターネット回線の不通等、日常生活が困難になるおそれがあります。

(2) このような非常事態の際にも、第一義的には基礎自治体(コミューン)が行政サービスを提供しますが、最も支援が必要な人々への支援が優先されるため、多くの人々はまずは自助努力しなければならず、更には脆弱者を支援することが期待されます。

(3) そのため、各家庭において、水、食糧、採暖を準備し、行政機関・メディアからの情報入手手段を確保しておくことが重要です(“IF CRISIS OR WAR COMES”の10・11ページ掲載の備蓄品等のチェックリスト参照)。

(4) 国家的な緊急事態の場合には、Sveriges RadioのチャンネルP4が情報を流します(Sveriges Televisionでの放映も行われます)。屋外警報システムが稼働する場合もあります。いわゆる偽情報に惑わされないよう、正しい情報を入手する必要があります。

(5) 戦時にはシェルターに避難する必要も生じますので、近辺のシェルターの位置を確認しておいてください。また、空襲警報が発報している場合には、速やかに最寄りのシェルター又は代替の避難先として地下トンネル、地下鉄駅に逃げ込む必要があります。

         
重要な電話な電話番号
112救急車、消防車、警察の救助等が必要な場合
113 13  重大事故等の緊急事態に関する情報を提供又は入手する場合
114 14犯罪や現在発生中の事故以外で警察に通報する場合
1177医療に関する助言が必要な場合

MSB公式ウェブサイト
https://www.msb.se/sv/rad-till-privatpersoner/(スウェーデン語)
https://www.msb.se/en(英語)

スウェーデンの行政機関が提供する非常事態に関する情報を集約したポータルサイト
https://www.krisinformation.se/(スウェーデン語)
https://www.krisinformation.se/en(英語)

MSBシェルター検索サイト
https://gisapp.msb.se/apps/kartportal/enkel-karta_skyddsrum/