大使室から

着任のご挨拶

この度、スウェーデン駐箚特命全権大使として着任致しました山崎純です。11月24日、国王陛下への信任状奉呈を終え、晴れて正式に当地で外交活動を開始することとなりました。私にとって、北欧の地に足を踏み入れることは実は今回が初めてですが、欧州の中でも独自性を有する興味深い国、スウェーデンから、今後新たなことを学び吸収していけることを大変楽しみにしています。

スウェーデンと日本がその外交関係を正式に結んだのは1868年。日本が明治に入り近代化の道を歩み始めた際、いち早く友好関係を築いた国のひとつがスウェーデンでした。それ以来、皇室・王室関係をはじめ、政治・経済・学術など幅広い分野で交流を深めてきた両国は、共通する価値観を有し、互いに多くを学び合えるパートナーであると言えます。

日本とスウェーデンが互いに大きく注目している事項のひとつが、イノベーションです。日本は、社会福祉、環境、エネルギー、インフラなど様々な分野における技術革新に力を入れていますが、現ロヴェーン政権もまた国を支える重要な政策のひとつにイノベーションを掲げています。本年2名の日本人の方々がノーベル賞を受賞されることは、両国のイノベーションへの関心の高さを象徴する意味でも大変喜ばしい出来事であります。

ビジネス分野に目を向ければ、近年スウェーデン企業が日本で大きな成功を収めている一方、スウェーデンにおける日本企業もまた各方面で活躍されており、日本の高い技術力がスウェーデンに認められていることを証明しています。安倍総理は、アベノミクスを通じた国内経済の活性化を図るとともに、日EU経済連携協定(EPA)締結へ向けた交渉に積極的に取り組んでおり、今後、日・スウェーデンの経済・貿易関係も一層発展していくことが期待されます。

経済と並び安倍総理が現在最も力を入れている政策のひとつは女性の社会進出の促進です。高齢化の進む日本では、女性の活躍が今後の成長を握る重要な鍵のひとつであり、女性がより輝く社会へ向けた法整備も進んでいます。男女共同参画のモデルともいうべきスウェーデンから、我々が学べることは多くあると思います。

2018年には、日・スウェーデン外交関係樹立150周年という大きな節目を迎えます。それに向けあらゆる分野において両国の絆が一層深まりゆくことを心から願うとともに、その一助を担えるよう日本国大使として尽力して参ります。

最後に、国際社会をめぐる情勢が刻一刻と変化する昨今、在留邦人の皆様の安全・安心を支えることは、大使館の最も重要な任務です。今後とも、在留邦人の皆様のお役に立てる大使館、開かれた大使館を目指し、各種サービス向上に努めて参ります。

山崎純
特命全権大使
2015年11月、ストックホルム